枕草子『中納言参り給ひて』敬語について
枕草子『中納言参り給ひて』の、「~と問ひ聞こえさせ給へば、」の部分の『聞こえ』と『給へば』の敬語の対象がよくわかりません。
授業では、『聞こえ』は中納言への
敬意を表し、『給へば』は中宮への敬意と教わりました。
地の文ですから敬語を話しているのは筆者だというのはわかるのですが、
その前にある「いかやうにかある。」と『聞い』たのは中宮なので、『聞く』という動作をしたのは中宮なので、『聞こえ』は筆者から中宮への謙譲語だと思うのですが違うのでしょうか。
そうなると、『給へば』は筆者から中納言への尊敬語になると思うのですが…。
回答宜しくお願いします。
「きこゆ」は、「申し上げる」という謙譲の意味と、敬語関係なしの「きこゆ」=聞こえるという意味があります。
中納言が中宮に「申し上げた」ということになりますから(その前後に、主語が変わる可能性のある接続助詞もないようですので。
ですから、「きこえ」は中納言が中宮定子に「申し上げて」いらっしゃると解釈し、敬意の方向は、筆者(正しくは作者ですね。随筆ですから)から中納言への敬意で間違ってはいないです。
>そうなると、『給へば』は筆者から中納言への尊敬語になると思うのですが…。
質問者様のお考えでは、中宮(=今の皇后)がいらっしゃる前で、清少納言が中宮への敬意を全く払っていないということになりますので、これもまた不自然なことになります。
参考になればうれしいです。